扶桑精工ができること

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冷却回路のメンテナンスが重要な理由

効率的な生産のためには、金型の温度を一定に保つ必要があります。
これは200℃前後で樹脂を射出するプラスチック金型に限らず、600℃以上にもなるアルミダイカスト金型においても、同様です。
金型新造時は一定のサイクルタイムで生産できますが、冷却回路のメンテナンスを怠ると、徐々に冷えが悪くなり、製品にヒケや変形が発生するようになります。そうなるとサイクルタイムを若干延ばすのが常道ですが、1割の延長はそのまま1割の生産効率ダウンとなってしまいます。
効率ダウンを防ぐため、定期的に金型を分解したり、冷却回路にドリルを突き入れたりして、堆積物を掻き出しますが、その間は、生産がストップしてしまいますし、分解清掃にかかる手間も馬鹿になりません。さらに最近では3Dプリンタで作成した回路など、物理的な方法では清掃できないものも増えてきました。

メンテナンスを怠った状態の冷却回路内部

冷却回路のメンテナンスを怠ると、次のようなことが起こります。
・回路の閉塞
上の写真のように冷却回路の壁にバクテリア、カルシウム、錆などが付着し、回路の有効径が細くなっていき、結果的には水流を阻害して、冷却水が流れなくなります。
・錆の発生
錆はいろいろなところで発生します。工場配管や熱交換器、分配器はもちろん、金型そのものも錆びます。錆が発生すると体積膨張するため、表面の滑らかさが失われ、さらに異物の堆積を助長してしまうでしょう。

洗浄液FP剤

弊社の洗浄液はリン酸を主成分としています。
高濃度のリン酸溶液は塩酸ほどではないものの、かなり高い溶解力を持ちます。取り扱いを安全・容易にするため、約24時間で洗浄できる濃度に調整してあります。カルシウムについては24時間では溶解しきれないこともあるので、その場合は時間を追加して洗浄を行う必要があります。

配管に付着したカルシウムを弊社の洗浄液で除去した様子

また、冷却が重要視される金型では材質がアルミニウムのものも多いため、濃度調整に加えて、アルミニウムも保護する作用のあるイビット剤を添加し、腐食抑制性能を高めました。

そのため、酸洗浄に弱い鋳鉄やアルミニウム系合金でも安心して使用できるようになっています。

アルミにも使用できる仕組み

洗浄機アラッタくんの特徴

・小型&軽量
洗浄作業の現場は、成形機の隣や工場の片隅であることが多いです。
そもそも成形工場は空間効率を高めるためにかなりの密度で設備が充填されているため、メンテナンススペースが全くないところも少なくありません。
そこで、狭い場所にも手持ちで持ち込めて、省スペースで作業できるように開発しました。

一般的な台車にも十分積載可能なサイズ

・脈動
洗浄液を高圧かつ大量に送り込めば、もちろん効果は上がりやすいです。しかしながら通常の配管は、あまり高圧を想定して製作していないため、ある程度以上になると漏水の危険があります。また金型には小さな部品も多く使用されているので、回路の直径が細くなりがちで、高圧で送り込むことができないのです。
そこで、洗浄液を脈動させるように送ると、閉塞部に効果的に圧力がかかるのと同時に、キャビテーション状態が起きやすくなり、水路壁に付着した異物を引きはがしやすくなるのです。


・反転
冷却回路は対称でないものもあります。左側の図のように細い回路から熱い部分に噴水のようにかかるものもあれば、右側の図のようにラセン状で流れに方向性がある回路も存在します。

回路の種類

一般的に生産中は同じ方向にしか水を流さないため、堆積物も流れに対して陰や淀みに溜まるように堆積していきます。

同じところに堆積物が溜まった結果

そのため、洗浄液の流れを定期的に反転させることで、これらの堆積物を効果的に取り除くことができるようになります。
回路が堆積物で完全に閉塞している場合は洗浄することはできませんが、僅かに流れている場合は両端から交互に洗浄液を流すことで、比較的早くに回路を貫通させることができます。


・安全運転
洗浄が必要な回路では、堆積物により流れが悪くなっていることが多いです。このような回路に電動モータを使用したポンプで洗浄液を送り込むと、モータが過熱して焼損、火災などのトラブルに発展してしまう恐れがあります。
しかし、弊社が開発したアラッタくんは、制御に電力を使用しますが、送液は空気圧で行っているため、流れが悪かったり、もし閉塞していたとしても、過熱などの問題は生じません。
また、夜間の無人運転中に洗浄液が大量に漏れ出したとなると大変ですので、洗浄液の液面を自動でチェックする機能を持たせ、もし漏水がある場合は自動停止する仕組みになっています。

洗浄の成果


洗浄をした結果は冷却性能のアップという形で表れます。冷却性能のアップは成形サイクルの短縮と言う効果をもたらしてくれます。
弊社の洗浄機では1分当りの流量、回路にかかる送液圧力を数値表示できるようになっています。洗浄の効果が上がれば、流量が増えて、送液圧力(圧力損失)が下がるという風に数値で評価することができます。
金型を使用する前に、どの回路にどれくらいの流量があるか記録しておくと、メンテナンスが必要かどうかの目安にもなるでしょう。
洗浄液は循環しているので、洗浄液の汚れを取り除くためフィルターが付属しています。洗浄作業を行うと、このフィルターにかなりの量の塵埃を捕集します。これもまた洗浄の成果として目視できます。

新品の状態のフィルター
使用後のフィルター


また、市販の内視鏡カメラで冷却回路内部の状態を洗浄前と洗浄後で写真撮影して、比較されるのもお勧めです。※初回無料のデモンストレーションでも、内視鏡カメラで撮影した冷却回路内部のビフォーアフター写真をご覧いただけます。

初回無料でデモンストレーションを実施中

アラッタくんのデモンストレーションは初回に限り無料で実施しております。

デモンストレーション終了後に洗浄レポートをお渡ししますので、

装置購入やレンタルを迷われている場合は是非ご利用ください。

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