扶桑精工ができること

鏡面加工

鏡面を切削加工で得る

表面粗さの表し方はいろいろありますが、多くはRaやRzであらわされます。全て単位はμです。

Ra表面曲線の面積を測定長さで割った数値です。粗さの平均的な数値になります。特別な指示がなければこの基準となります。
Rmax表面曲線の中から傷と見做されるような、高い山や谷のない部分から最大高さを求めて表します。機械的に処理しにくいため、使用される頻度は少ないです。
Rz表面曲線の中から、最高から5番目までの高さと、最深から5番目までの深さの、平均値の差を表します。Raに比べると4倍くらい大きい数字になります。

機械加工では通常Rz3.2程度が限界です。加工面の向きによってはもっとあげることもできますが、ボールで削り出すような自由曲面ではこのくらいが目安になります。
これ以上になりますと、研磨・研削の世界になってきます。
弊社では自由曲面であっても、特別な工具を使用することによって、Ra0.1まで機械加工で仕上げることができます。

Ra0.1より先は機械ではなかなか出せない領域です。弊社では熟練技術者の手により、Ra20nm(単位にご注意ください。ナノ表記です。ミクロン表記ではRa0.02となります)以下の面粗度も可能にしています。

面粗度を追及していくと面白い現象に気づきます。
ボールエンドミルの中心部は切れない(回転半径が0に近づいていくため)ことはご存知と思います。それによって、形状がどれくらい変化しているかご存知でしょうか。
硬度HRc55の材料に凹面球体を加工した時、工具はCBNを使用していましたが、約15μのプロファイル違いがありました。加工条件により異なりますが、このような形状チェックも行えるのは恒温室にある測定器のおかげです。

鏡面加工サンプルです。
材 質:STAVAX
面粗度:Ra0.06(60nm)

削出加工のみで曲面の鏡面を得たサンプル

平面や回転体形状ならありふれていますが、フライスによる削り出しです。